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- レシピ紹介 -

第ニ十一回 豚ヒレ肉の天ぷら カレー正油を添えて

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 豚肉を天ぷらにするのにはロースやバラの様に脂身がある部位は不向きです。今日は上ヒレ肉を使いますが、他はモモ肉が良いと思います。
 豚ヒレ肉は一口カツ用を求められると良いでしょう。分量は一人当り80g~100g位でしょうか?若い食べ盛りも方なら200g位はペロリと食べてしまいます。まあ適当になさって下さい。
 もしその場で切ってもらえるお店なら一口カツよりやや薄めにカットしてもらう事をお薦めします。尚一本なりで求めてこられたなら筋等を綺麗に掃除して繊維を断つ様に直角に切って下さい。元々柔らかいヒレ肉ですが、より柔らかく食べられます。
 モモ肉をご利用の場合も繊維を断つ様に切るのは一緒ですが、繊維の入り方が複雑ですので注意が必要です。
 又モモ肉の一口カツ用のカット肉なら1/2厚にカットしてすじ切り(包丁の切先で刺し切る様にすじを断つ仕事)をして頂いた方がより柔らかく食べられます。ヒレ肉と違って堅いのでこうして一工夫されると良いと思います。

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 尚、肉の血やドリップが多い時はキッチンペーパーか綺麗なフキン等でよく拭き取って下さい。
 お肉の準備が整いましたらつけ合せの野菜とタレを用意して下さい。タレは一般的な薄口醤油にカレーパウダーをお好み量入れ、玉葱のすりおろしをほんの少量入れてよく混ぜて下さい。(味をみてカレー粉の量は調節して下さい)
 つけ合せの野菜はお好みで結構ですがキャベツの繊切りはやはりおいしいですし、胃の働きも助けますので私は必ず用います。他はレタス類、玉葱スライス、カラーピーマン、胡瓜、人参、ラディッシュ等お好みにされたら良いと思います。私でしたら、キャベツ。胡瓜、人参、レタス、玉葱を全て細かく繊切りとし。さっと冷水で洗って水を良く切ってつけ合せとして盛り、食べる時は何も味付けしない野菜をタレを付けた肉と一緒に食べるようします(参考まで・・・)。まあドレッシングやマヨネーズ、タルタルソース、塩等色々並べておいて各々の人がお好きなように食べれる様にしたら親切で宜しいでしょう。
 いよいよ天ぷらに取り掛かる訳ですが、使用します小麦粉は薄力粉、あるいは薄々力粉が天ぷらに向いていて中や強は不向きですので「今日は薄力粉がないからこれで代用を・・・」等というような事はなさらないで下さい。

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 さて、そのご用意の粉を粉ふるいにか、なければ目の極々細かいザルを良く乾かしてふるいにかけて下さい。その粉を肉にまぶし付けて余計な粉をはたき落とします。が、粉がしっかり付いてないと揚げる時、水分が出て油がはね跳びますので要注意。
 揚げ油はできるだけ、多めに用意して鍋に入れ、火にかけます。温度は175℃位です。
 天ぷらの衣を作る時の水は生ぬるいのでなく、冷たい水が良いと思います。その方がグルテンが出にくく、衣が軽く仕上がります。
 ボールに入れた水に溶き玉子を少量混ぜ、そこへふるった粉を適量入れてヒーターか太い箸で軽くサックリと混ぜ込みます。指か箸で衣を持ちあげる様にした時に、衣がベッタリとまとわり付かない様にサーッと落ちる様な状態に溶けていると良い衣が出来たと思います。
 ちなみに衣を作る時、小麦粉は一度に入れずに数回(2~3回)に分けて入れるとねばりも出にくく良く混ざって具合よく出来ます。
 衣を油に入れてみて鍋底につく寸前位にスーッと上がってくる位が適温です。
 さて、全ての準備が整いましたら仕上げの揚げの作業に取り掛かりましょう。

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 揚げ物は特殊な例を除いて常にネタを入れるときは火は最強にして下さい。ネタを入れると油の温度が思いのほか下がりますので最初は適温でもネタを入れる度にどんどん温度を下げますので温度の低下を防ぐために強い火にしなくてはなりません。
 という訳で火を強めたら先の打ち粉をした肉を衣にくぐらせて油に投入していきます。この時に鍋の手前からそーっとタネの先を少しずつ油に入れ、手をはなす時に向こうにサーッとタネを泳がせる様にしますとタネについた衣の余分が脱がされるというか引きはなされるというかつまり衣の多い天ぷらでなくうすい衣の上等な天ぷらになります。
 もちろん衣もご馳走のうちですのでやり過ぎは禁物で、何度か試して力加減を体で覚えて下さると良いでしょう。
 そんな要領でネタを次々と入れていきますが、ご家族のガスの火力を考えて(電磁調理器は私は経験がないのでわかりませんが)油の中にタネが泳いで鍋底がある程度見える位で一度やめて、その分が揚がったら又次に揚げるという様に余裕を持って揚げて下さい。
 ネタを投入する作業を一旦やめたら一呼吸おいて火を少しずつ弱くして下さい。
 油の様子を見ながらで油の中に大きな泡ができているときは温度が低く又反対に油の泡が小さくなれば温度はある程度高い良い状態だと思います。出来れば温度計のついた箸等で確認すると良いでしょう。
 そんな感じで温度を一定に保ちながら、揚げると仕上がりもよくなります。
 タネが鍋底より浮いてきて、油の音が高く小刻みになったら火が通ってきている証拠です。一度あげてみて、切って確かめるか竹串を中心に刺して一呼吸、そしてさっと抜いた串を唇にそっと当ててみて熱ければ大丈夫、又串を抜いた時にピンク色の汁が出たら未だ火が通っていません。
 そんな要領で火通りを確認して下さい。全てのタネを揚げ終えたら皿につけ合せと肉を体裁よく盛り付け、タレを猪口に入れて提供します。
 今日は白の花型の洋皿を使ってみました。当店のマカナイでよく食べるのですが、皆沢山食べられるアッサリした天ぷらです。

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